鳥は周囲の状況を教えてくれる

鳥は非常におしゃべりな動物で、その鳴き声を聞くことで、周囲の状況を把握する助けになります。鳥の鳴き声は大きく分けて3種類に分類されます。

  • 縄張り宣言や繁殖の声
  • コミュニケーションの声
  • 警戒の声

縄張り宣言や繁殖の声

これは「さえずり」と呼ばれるキレイな鳴き声で、主に自分のテリトリーを主張したり、繁殖相手を呼ぶために使われます。この鳴き声が聞こえるときは、鳥がストレスを感じていないため、環境が比較的安定していることを示しています。

コミュニケーションの声

群れ内でのやり取りに使われる短い鳴き声です。リラックスした環境では、頻繁に聞こえてきます。

警戒の声

捕食者に気づいたとき、鳥は短く鋭い警告音を発します。捕食者の種類に応じて、鳴き声が変わることもあります。この声を聞くことで、周囲に蛇、クマ、または人間がいる可能性があることを知ることができます。ちなみに、リスなどの小動物も鳥の警告音を聞いて逃げたり、身を隠す行動をとるそうです。

天候の変化も教えてくれる

鳥の鳴き声は天候の変化も教えてくれます。さえずりが多く聞こえるときは天候が安定しているサインであり、逆に鳥が活発に鳴いたり、活動が急に静かになる場合は、天候が悪化する兆候かもしれません。

鳥は野生の偵察ドローン

普段から鳥の鳴き声に注意を払い、いつもと違う鳴き方をしているときには何か異変が起きている可能性があります。例えば、茂みで音がしたときに鳥が警戒音を発していたら、その場所に何かいるかもしれません。
さえずりが聞こえてきたら、脅威が去った事を示しているかもしれません。

自分は鳥のさえずりが聞こえると一番安心できます。なぜなら鳥がリラックスしており、周囲の環境が安定していることを示しているからです。
このように鳥に耳を傾ける事で、鳥を偵察ドローンのように利用する事が可能になります。

第六感とベースラインという考え方

週末は殆ど山で過ごしていますが、山で過ごす際に危機管理の側面で常に考えている事として、ベースラインという考え方があります。

前提として山は危険な場所です。クマ・自然災害・山賊(稀にある)など。
自然豊かな場所は、社会インフラから一歩外の環境であるため、
助けは期待できず、非常時は全て自分でリカバリーしなくてはなりません。
そのため、山に立ち入った際は神経を尖らせて過ごしています。

環境のベースラインを意識する

自分は常に環境のベースラインを意識しています。

例えば、(記事を書いている)今はこのような環境です。
・風が吹いている
・木が揺れている
・葉っぱが擦れる音
・鳥のさえずりが響いている
・土の香り
・川のせせらぎ
・とても穏やかな印象
脅威も何もないこれが現在のベースラインです。

このようなベースラインを常に観察するという癖をつけるといいでしょう。
ベースラインは水面のように常に変化しています。
常に周囲を観察し、水面の乱れを感知できるようにしておきます。

ベースラインの乱れを感じ取る

例えば、

  • ガサガサと規則的な音
  • 獣の臭い
  • 木の揺れ

などと、ベースラインという水面に乱れが生じた際は、何か新たな要素が加わったという事になります。それを異変と考えてその現象に集中します。

慣れてくると直感的に無意識にソワソワ感のようなもので感じ取れるようになります。
個人的にこれが第六感だと思っています。

なんとなく心が落ち着かないような、ソワソワするような感じになったら、それを気のせいと考えず、なぜそう思ったかを考える必要あります。

ベースラインの乱れを感じ取った自分の実例

畑に侵入したイノシシ

数年前、23時ごろベッドで横になりウトウトした時にピキーンというような鋭い感覚を感じたことがあります。直感的に畑の方角に向かうとイノシシが畑に侵入していたので鉄パイプで追い払いました。

家を覗く不審者

去年の8月15日18:50時頃、自宅裏から気配を感じ、自宅を敷地外から覗いている不審者を見つけました。追跡してみると、移動しながら他所の家も覗いていたので警察に通報。

パトカーと覆面が来てくれました

ちなみに通報から到着まで20分もかかりました。危機迫る通報ではないためゆっくりだったのかもしれないけれど、もし相手が好戦的だったら警官が駆けつけるまでには命を落としかねない。調べてみると、110通報からパトカー到着までの平均が約8分とのこと。自衛の必要性を強く感じた出来事でした。

そしてこの間の熊との遭遇の時も遭遇前から気配を感じていました。

袈裟丸山にて

いずれも見えていない段階で確かに気配を感じ取ることが出来ていました。
それは単純になのかもしれないし、それらが存在したことにより環境が変わり何らかのベースラインの乱れを感じ取ったのは確かです。

まとめ

感性を高め、周囲の環境を観察する癖をつける事で、ベースラインを乱す存在にいち早く気付けるようにしておくことが重要です。
慣れてくると、直感的に心のソワソワや気配のようなもので異変を察知できるようになると思います。

そういった感性を高めるには大自然の中での野営やハイキングなどが効果的だと考えています。

自分の直感の精度はまだまだですが、これからもっと磨いていきたいと思っています。

直感を信じて気配を感じる🐻

自分は修行の一環として、登山・トレイルランニング・キャンプをやっています。
基本的に単独行動なので、熊が生息する山域では安全のために気を張って警戒しなくてはなりません。

熊の生息域でタープで野営することも
後袈裟丸山にて(この後熊に遭遇する)

とある経験から直感を尊重するようになる

今から4年前。嫌な予感を強く感じるときがありました。
いつもなら気のせいだと思っていましたが、その時はどうも無視できないレベルで心の奥底で不安や危機感のような感情が湧き上がってきました。

その直後に(詳しくは伏せますが)とても嫌なことが起こってしまいました。

後で思い返してみれば、あの感覚を感じた時に、その場所から離れていればそういったことに遭遇しなかったはずでした。

その経験があってから、自分の直感を尊重するようになった次第です。

ちょっとスピリチュアルになってしまいますが、
きっと人知を超えた存在が教えてくれたのだろうと思ったあの時の自分は写経を始めたり、あれから毎年同じ時期に神社で厄除けをしてもらったりしました。

潜在意識が常に推論している

人間には潜在意識と顕在意識がありますが、
潜在意識では五感という5つのモーダルから入った情報を元に、常に無意識的に推論を行っていると考えられます。

唐突に何かパッとひらめいたりすることは誰にでもあると思いますが、それは潜在意識の推論結果を顕在意識に知らせてくれた状態だと思います。

人は考えていなくても、視覚・聴覚・嗅覚、風の流れ、物の位置や動き、それらのコンテクストなどから自動で推理を行っていて、何かをひらめこうと常に働いているのではないでしょうか。

「直感は7割当たる」

プロ棋士・羽生善治さんの著書で「直感は7割当たる」と書いてあるのを読んだ事があります。

まさにその通りだと思い、何か嫌な感じがしたらその場から離れ、
何かの気配を感じたら注意を向けるようにしています。

今までは、何かを感じても気のせいだろうと無視していましたが、最近はそういった感覚に敏感になりました。

動物の気配を感じ取れるようになってきた

そんな心持で山で過ごしているうちに、動物の気配を感じ取れるようになってきました。

次の写真は古峰ヶ原周辺を散歩していた時の写真です。
ズームしているので画像は荒いです。

気配と同時にガサガサ音で発見しました。

この鹿も視線を感じて気づくことができました。

雄の鹿

そしてついこの間、袈裟丸山で熊にも会いました。
目視で気づいたのは熊とほぼ同時でしたが、熊と遭遇した地点から離れた所から何かの気配を感じ始めていました。

その時の動画が↓です。

13:40に強い気配を感じ、17:28で熊に遭遇。

熊↓

袈裟丸山にて熊

まだまだ自分の察知能力は野生動物に劣りますが、もっと感性を高めて野生動物並みかそれ以上にしたいと思っている所です。

人類に備わった能力

人類の石器による狩猟採集が始まったのが250万年前と言われています。
農耕が始まったのが1万年前と言われているので、人類の歴史の99%以上が狩猟採集を行っていたと考えられます。

我々のDNAには動物の存在をいち早く察知し、戦って狩って食らう本能が染みついているのかもしれません。

動物を察知する能力は現代の人類でも誰もが持っているのではないかと信じています。
また、そういった感性は修行によって引き出せるものだと個人的に思っています。

まだまだ自分はぼんやりとしたものですが、確固たるメソッドが確立出来たら、口伝しようと思っています。

「氣」の存在を受け入れる

合氣道を始めたばかりの頃、自分は「氣」という概念に対して、正直なところ理解できずにいました。何か曖昧で捉えどころのないものだと思い、半信半疑だったのです。しかし、合氣道を続けていく中で、「氣」の存在を意識することで、物事が驚くほどスムーズに運ぶことに気付きました。今では「氣」が私にとって重要な要素となり、その理解が自身の成長を支えていると感じています。

視野の外にも注意する

私たちは、科学が驚くほど発展し、あらゆる情報が瞬時に手に入る情報過多の時代に生きています。確かに、科学は多くの謎を解き明かし、私たちに知識と安心感を与えてくれました。しかし、私たちは科学によって全てを知ったつもりになってはいないでしょうか?世の中のどれくらいのことが科学で記述可能なのか、一度立ち止まって考えてみるべきです。

「非科学的だから」とか「スピ系 嫌い」といった理由で、科学が照らし出す範囲内の情報だけを信じるのは、視野を狭めてしまいます。この世は科学で説明しきれない現象が存在してもおかしくありません。それらを無視し、シャットアウトしてしまう姿勢は、新たな気付きや深い理解を妨げる可能性があります。

固定観念で新しい事に気付きづらくなる

考察することはとても重要ですが、考えすぎるあまり、自分自身を型にはめてしまうこともあります。固定観念にとらわれすぎると、新しい視点や未知の可能性に気付くことが難しくなってしまいます。

抽象的なものをそのまま解釈する

自分が学んだのは、抽象的なものをそのまま受け入れる心の重要性です。「氣」のように、明確に説明できないものや、証明できない現象に対しても、盲信するでもなく、疑うでもなく、ただそのままを受け入れる。そして必要な時に抽象を具体化して表現・実行する。
これこそが、武道を究めるヒントかもしれません。